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コラム

自己開示する

40代のAさんは会社でパワハラを受け会社に行くのイヤだな、と思いながら日々過ごしていました。ある日コーチングのセミナーで出会った先生からAさんはこのように言われました。「感じたことを言った方がいい、自己開示して感情を吐き出しましょう。Aさん、パワハラする上司に向かって『会社が嫌だ』と言いましょう」。Aさんは悩みました。もちろん上司に言ってやりたいことはある。でもそんなこと上司に行ってしまって良いものだろうか?でも先生は言った方がいいというし・・・。

感情を出すことがいい、悪いなどというのはおかしな話です。これこそうつ病の原因となる「いいわるい思考」ではありませんか。感情を飲み込まざるを得ないAさんの心情への配慮をせず、ただ出せばいいなどと乱暴な・・・。Aさんの場合は、幼少期から自分の意志で何かをしようとするたびに周りの人からひどく叱られたという経験が重なり、感情を飲み込む癖となっていました。感情を飲み込むことで自分を守ってきたのです。傾聴は事柄ではなく感情を受け止めます。「感情を飲み込むこと(事柄)」に言いも悪いもありません。そうせざるを得ない心情的な理由の方に耳を傾けましょう。確かにAさんは感情表現が苦手で、自分の意見を飲みがちで他人からなんでも指示や答えをもらおうとする言動が目立ちました。感情を飲み込んでいることがAさんを精神的に追い詰める原因の一つになっていることはたしかに間違いはありません。

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