HOME >> コラム >> 会計力 >> 比較級思考175

コラム

比較級思考175

営業利益は黒字であるが、経常利益は赤字というケースについては、利益や損失の絶対額でその良否を判断するのは問題です。営業利益率(営業利益/売上高)と売上高純金利負担率(支払利息?受取利息/売上高)のバランスで、後者が前者を上回っている場合に、営業利益は黒字であるが、経常利益は赤字ということになります。ここでは、2つの対応が考えられます。営業利益率をいかにupするという問題と借金を減らして金利負担を下げるという問題です。営業利益率のupは現実的にはかなり難しい問題があります。営業利益率を分解すると、売上総利益率(いわゆる粗利益率)と売上高販売管理比率の問題に分けることができます。前者は仕入の購入価格の低下や販売方法改定(特に値上げ)による改善が、後者は販売管理費活動の見直しが必要となります。これに対して借金の返済は、利益による返済と資産売却による返済があり、多様な方法の検討が必要となり簡単ではありません。いずれにしても営業を継続するか否かの判定は、そう簡単なものではありません。

« 比較級思考174 | 会計力 | 比較級思考176 »

記事編集] EDIT; }else{ } ?> ページトップ