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コラム

比較級思考127

海外売上や海外利益の大きい企業は、海外での業績とその業績を日本円に換算する為替レートによって売上や利益は大きく異なります。前回の優良企業のケースでは、「1円の円高で10億円の利益の減少要因になる」と言われることがあります。例えば、日本国内での利益が10億円、アメリカの子会社の利益が2億ドルとします。2億ドル利益の1ドル120円の為替レートで換算すると240億円の円換算の利益がでます。日本とアメリカしか会社がないとすると単純合算して250億円の利益となります。これが、1ドル80円までの円高となると、アメリカでの利益が160億円で日本が10億となり、合計で単純合算して170億円となります。為替が1ドル120円から80円の超円高になると、利益が250億円から170億円へと32%の減益となってしまいます。円高が、企業収益を圧迫するのはドルベースで営業活動をしている海外売上や海外利益の比率の高い企業であるのはこのような理由です。もちろん、円高によって利益が上向く企業もあります(ドル建ての輸入が多い企業、特に食品会社原材料である小麦、大豆等が殆どが輸入である)。しかし、日本は貿易立国、特に輸出、海外売上の多い企業が経済を引っ張っているため、これらの企業は、円高は企業収益の減益要因です。海外売上でもドル以外の通貨の場合もあるので(ユーロ他)その場合は、円ドルレート以外も重要となります。

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